東京電設サービス株式会社

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ケーブル耐圧試験車による故障点標定とは

近年、風力発電所、太陽光発電所などの再生可能エネルギーを利用した発電所の建設が進むに連れて、発電機性能の向上に伴う発電所の大規模化や自営線の高電圧化・長距離化が進んでいます。

そのような中、万一、高圧ケーブルで電気事故が発生してしまうと、絶縁層が厚いため地絡抵抗が大きくなり、可搬・簡易型の測定器では故障点標定ができないケースが発生しています。当社では、高圧発生装置を搭載したケーブル耐圧試験車(電力用保守測定車)を用いて、高圧マーレーループ法や放電検出型パルスレーダー法など、最適な測定方法により故障点標定を実施します。

  • (故障点 例)

  • (故障点 例)

故障点標定の概要

自営線のケーブル事故の原因は、外傷事故、製造不良、施工不良、経年劣化など様々ありますが、共通する点は突然起こるということです。また、架空送電線路と異なり故障点を目視で確認できないことから、専用の測定装置で故障点を標定する必要があります。特に、特別高圧ケーブルの場合、地絡抵抗値の高抵抗化や抵抗値の不安定性が見受けられ、可搬型測定器では故障点が確認できないまま測定器が破損するケースがあります。

 

当社では、特別高圧ケーブルにも対応可能な電力会社仕様のケーブル耐圧試験車を用いて精度よく故障点を標定いたします。
事故ケーブルに高電圧を印加する焼成作業により絶縁抵抗値を下げた上で、設備状況や地絡事故状況(事故様相)を総合的に判断し、最適な測定方法で対応いたします。

 

また、77kV以下の自営線路で直流耐電圧試験が可能です。

一般的なサービスの流れ

故障点標定方法の選定フロー

耐電圧試験

自営線を建設後、電力系統へ連系する前には電路の絶縁性能に問題がないか、絶縁間に高電圧を印加して確認試験を実施する必要があります。(*)

当社では、公称電圧77kVまでの自営線の直流耐電圧試験を、ケーブル耐圧試験車を用いて実施します。

また、直流耐電圧試験に先立ち、『JIS 1001 標準気中ギャップによる電圧測定方法』に従い、当日の測定環境を考慮した適切な校正を行った上で測定を行います。
ケーブル耐圧試験車は故障点標定も実施できますので、万一、試験中に施工不良等による地絡事故が発生した場合でも、速やかに故障点標定に移行することが可能です。

 

(*)「電気設備技術基準第15条」の定めによる

 

  • 標準気中ギャップによる電圧測定

  • 耐電圧試験

ケーブル耐電圧試験車での実施メリット

  • Point1

    圧倒的な高電圧!
    可搬型と比べて 短時間での評価試験が可能です。

  • Point2

    抵抗接地装置を搭載しているので、試験後すぐに放電可能!
    安全に実施できます。

  • Point3

    万一のトラブル時にも、測定器内の保護抵抗が作動し、他回路へ波及しません。

直流耐電圧試験時の課電状況イメージ

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